木造住宅の層間変形角について


地震時の建物は、下の階に対して上の階が水平移動して変形します。この変形(移動)の量を階高で割った値を眉間変形角といいます。

例えば、階高3m(h=300)で10cm横移動(δ=10)すれば、θ=10/300 = 1/30 rad となります。

一般の木造住宅は、層間変形角が1/30radになれば倒壊しますが、仕口ダンパーで適切な補強を行えば、1/15radになるまで倒壊を回避することが可能となります。これは、地震力を吸収するという仕口ダンパーの特性によるものです。

下表は、耐震要素の変形限界(倒壊)を示したものです。
耐震要素 変形限界(倒壊) 変形限界時の階高3mでの横移動量
仕口ダンパー 1/15 20cm
土壁 1/15 20cm
モルタル塗り壁 1/20 15cm
構造用合板 1/30 10cm
石膏ボード 1/30 10cm
木製筋かい 1/30 10cm