リン酸亜鉛処理について


溶融亜鉛めっき処理を施した製品の表面は、処理当初、鏡面に近い部分が存在します。これは照らした光が、角度によりそのまま反射して目に入ってくるためです。
この鏡面に近いギラツキの部分は、リン酸亜鉛処理を施すことで無くすことができます。
溶融亜鉛めっき処理の表面にリン酸亜鉛の微細な凹凸結晶を形成させることで、光の反射を散らしギラツキを無くします。

この処理はスチール製グレーチングや、ボーダースリットなど、意匠に低光沢を必要とする際、また塗装仕上を行う場合の下地処理として施されます。金属等の接触により素地色(めっき色)が露出する場合がありますが、錆びることはありません。経年でくすみ、目立たなくなります。
リン酸亜鉛処理の明度はN4、N5、N6の三段階で、番手が高いほど淡くなります。


※画像のテストピースは溶融亜鉛めっき+リン酸亜鉛処理で、N4からN6の濃淡を表しています。


グレーチング処理例(N5)