ステンレス鋼の磁性について


ステンレス鋼材SUS304は、通常、磁石にはつきません。しかし、強加工部(例えば、切断・曲げ・絞り等)や溶接部が磁石につくことがあります。
この理由は、オーステナイト相の一部が、その加工でマルテンサイト相に変化したり、溶接により溶接部にフェライト相が生成するためです。
また、SUS430は、磁性があり、磁石につきます。
種類 代表的な鋼種 主な成分 磁性の有無 主な用途
マルテンサイト・ステンレス鋼 SUS410 0.1%C-13%Cr 刃物
フェライト・ステンレス鋼 SUS430 17%Cr 建築内装
オーステナイト・ステンレス鋼 SUS304 18%Cr-8%Ni 焼純し状態:無 建築外構
強加工部:有
フェライト・オーステナイト・ステンレス鋼 SUS329J1 25%Cr-4.5%Ni-2%Mo 化学プラント
析出硬化ステンレス鋼 SUS630 17%Cr-4%Ni-4%Cu タービン部品