溶融亜鉛めっきの表面の「白さび」について


亜鉛めっき製品を大気中で使用していますと、めっき層表面に緻密な亜鉛酸化皮膜が形成され、次第にその光沢を失います。亜鉛めっきが優れた耐食性をもっているのは、この緻密な亜鉛酸化皮膜が大気を遮断し、下地亜鉛を保護するからです。

白さびはこの保護性亜鉛酸化皮膜のことではなく、白色のかさばったさびがめっき表面に発生し、白ぼくの粉が付着したような状態を言います。

白さびは、保護性亜鉛酸化皮膜が形成される前の、亜鉛光沢のある状態で雨等に濡れて容易に乾燥しないような環境にさらされた時に発生します。

白さびは、発生環境下から開放されると、次第に脱落し、めっき表面には保護性亜鉛酸化皮膜を形成します。
また、白さびによる皮膜の消耗はわずかで、耐食性にはほとんど問題ありません。