電位差腐食(電触)ついて


電位差腐食とはイオン化傾向の低い金属がイオン化傾向の高い金属を浸食することです。

異なった金属を接触させると電位差が生じ、陽極となる(イオン化傾向が高い)金属に腐食(電食)が生じます。陽極(アノード)になる金属を、陰極になる金属に対して卑(ひ)な金属、陰極(カソード)になる金属を貴(き)な金属といいます。
←標準電極電位の低い金属 標準電極電位の高い金属→
←卑な電位の金属 貴な電位の金属→
←イオン化系傾向の高い金属 イオン化系傾向の低い金属→
←アノード側(陽極)電子を供給する側 カソード側(陰極)電子を受け取る側→
←自然電位列が低い金属 自然電位列が高い金属→
(←耐食性が低い金属) (←耐食性が高い金属)

[電位差腐食発生の条件]
(発生しにくい)
卑な電位の金属 > 貴な電位の金属

(発生しやすい)
卑な電位の金属 ≦ 貴な電位の金属

(ボルト・ナットの使用例)※
・アルミサッシに使用するステンレス製ねじ(アルミニウム合金>ステンレス)
・水道用鋳鉄管に使用するステンレス製ボルト(ダクタイル鋳鉄>ステンレス)

※ステンレス製のねじ・ボルト・ナットの面積比率が小さいため、上記の条件より、卑な電位の金属から貴な電位の金属への電池作用による局部腐食の問題は少ないと判断されています。