エキスパンションジョイントカバー


免震エキスパンションジョイント


機構の分類

免震エキスパンションジョイントには様々な機構のものがあります。免震エキスパンションジョイント部は平面的に全方向に変形できなければなりませんが、機構的には直交する2方向(X,Y方向)の動きに追従できるように出来ていれば、全方向の変形に追従できます。ひとつの免震エキスパンションジョイントでも2方向の機構は異なっている場合もあり、2方向について機構を分類する必要があります。一般的にX方向とは免震クリアランスの方向(免震クリアランスが広がったり、縮まったりする方向)であり、Y方向はそれに直交する方向です。

「免震エキスパンションジョイントガイドライン」に基づく機構の分類(抜粋)
分類 名称 機構の概要 適用部位
スライド式 スライド式※1 形状を変化させずに非免震部に接触して移動する。どこにも接触せず、空中を移動するものもある。 床・
天井
片側のみ込みスライド式 本体パネルの片側がスライド時に非免震部の仕上の下にのみ込まれる。
両側のみ込みスライド式 本体パネルの両側がスライド時に非免震部及び免震部の仕上の下にのみ込まれる。
レールスライド式 本体パネルに取り付けたレール部でスライドする。ストッパーにより本体パネルが拘束され、レール部でスライドするものもある。 床・
天井
ヒンジスライド式 壁において、Y方向の動きに対し、片側の端部のヒンジ部で回転するとともにスライドする。
せり上がり式
(せり出し式)
片側せり上がり式
(片側せり出し式)※2
常時は非免震部とフラットな状態で、地震時にスライドする際に本体パネルの片側がせり上がりながら移動する。壁の場合はせり出しと呼ぶ。 床・
固定側せり上がり式 常時は非免震部とフラットな状態で、地震時にスライドする際に本体パネルの片側がせり上がりながら移動し、固定側は真上に上がる。 床・
天井
伸縮式 伸縮式 本体パネルが蛇腹形状などとなっておりパネル自体が伸縮する 床・
ヒンジ伸縮式 壁において、Y方向の動きに対し、両側の端部のヒンジ部で回転するとともにパネル本体が伸縮する。
その他 折れ曲がり式 2枚に分かれた本体パネルが免震エキスパンションジョイントの間隔が狭くなる場合にせり合って、折れ曲がった状態になる。間隔が広くなる場合には2枚のパネルは離れる。


床部免震エキスパンションジョイントの機構・機能について

※1スライド式(床)

※2-1片側せり上がり式(床)

※2-2片側せり上がり式(床)・
歩行者危害低減可動先端カバー

地震で、本体パネルが可動時に先端カバーが下がり、歩行者に対して安全性を確保します。